2歳でレースデビュー。
初戦、予選最下位。敗者復活レースでは上位ゴール。
3歳の最後の大会では3位入賞。
5歳、最後のストライダーカップではエントリーするも、当日ぐずってしまい欠場。
カリスマ的な強さを誇るわけではない、ごくごく一般的なストライダーキッズ。
今はもう小学2年生になった翔大くんという男の子です。
そんな翔大くんについてSTRIDER JAPAN岡島の書いたコラムが自転車ライフスタイル誌『Bicycle Navi』に掲載されました。
今回のすとらぼではその翔大くんについて、ご紹介したいと思います!
翔大くんがストライダーデビューしたのはもう6年も前のことです。
当時2歳のあどけない翔大くん。
ヘルメットをかぶって、グローブもプロテクターもばっちり!
翔大くんのストライダーには1つだけ他のストライダーと違うところがありました。
翔大くんのストライダーは右側に補助輪がついているのです。
ストライダーは自分の足で地面を蹴って進む二輪車。
この補助輪は翔大くんの右足の代わりとなって、前に進んでくれる大切な役割がありました。
翔大くんには、生まれつき右足が付け根からありませんでした。
6年前、翔大くんのお母さんから「先天性の四肢障害を持つ息子をストライダーに乗せたい」と相談がありました。
そんな相談を受けて出来上がったのがこの補助輪付きストライダー!
補助輪がついていても自由自在に曲がったり走ったりできるよう設計された、翔大くんのためのストライダーです。
このストライダーを手に入れた翔大くんは、乗り始めてから数か月後、なんとレースに出場してくれました。
結果は予選最下位だったものの、敗者復活レースでは上位でゴール!
その後もたくさんのレースに出場してくれた翔大くん☆
楽しそうな笑顔がとってもかわいい!
3歳のときには3位入賞という成績をおさめ、表彰台にたったことも。
この自信にあふれた誇らしげな表情がお母さんは忘れられないと言います。
ストライダーに乗るようになってお友だちも増えた翔大くん。
彼のストライダーには、他のストライダーにはない補助輪がついているけれど、特別なのはそれだけ。
思いっきり走ることのできる楽しさや、お友だちと一緒に遊べてうれしい気持ち、たまにご機嫌ななめでストライダーに乗りたくなくなっちゃうことも、他のストライダーキッズと一緒です。
そんな翔大くんは、5歳で迎えたラストレースでは出走しませんでした。
ぐずってしまってレースどころではなくなってしまったけれど、そのあとには機嫌を直してお友だちと一緒にストライダーで走りまくっていたんだとか!笑
きっと翔大くんにとっては、レースよりもお友だちと遊ぶことのほうがずーっと大切なことだったんですね。
たった2歳で乗り始めて、5歳で卒業するストライダー。
その間に翔大くんが見せてくれたのは大人の想像を超えた「こどものちから」でした。
わたしたち大人はいつもたくさんのことを「こどものちから」に教わっているような気がします。
ストライダーを卒業した翔大くんは、アウトドアが大好きでチャレンジ精神旺盛な小学2年生。
最近は自転車の練習をがんばっていて、夢は「しまなみ海道」をサイクリングすること!
私たちにびっくりする「こどものちから」を見せてくれた翔大くんなら、きっとその夢も叶えられるはず。
そしてまた何度でも大きな夢を見ていってほしい。
翔大くんの挑戦をこれからも応援しています!!
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『ぼくは走り続ける』左足だけで挑戦を続ける翔大君のストーリー
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Bicycle Navi No.87
2017年9月20日発売